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フランス女性と同棲中

ナンパしたフランス人と同棲する高卒ニートの整理と極論

日本の労働は、やっぱり変!?/ニートのフランス滞在記④

私的な日記 社会と文化 フランス滞在記 仕事と労働 日本と世界


写真やグラフは本文で説明します。

フランスの駅にはトイレがない!?

始発の電車に乗って90分。多少の怖い思いをしながらも(→前回)、僕らは終点の駅シュブルーズに着いた。この町に、マリーヌの母パスカリーヌと弟ピエールが住んでいる。時刻は7時30分、まだ外は真っ暗だ。パリは日本より緯度が高いので、日の出も遅いのだろう。せっかく着いたというのに、まだ景色を見ることができないなんて、なんと残念だのだろう。

それにしても寒い。僕は寒がりだ。コートを着込んではいるが、もっと服を持って来れば良かったと後悔した。ヒートテック・長袖・フリース・コート、この4枚では全く足りない。ぶるぶる。このくらい寒いと、とてつもなくトイレに行きたくなる。僕の膀胱はものすごく短気なので、溜まった水をすぐに発散しようとするのだ。
「ねえ、トイレどこ?」
「もう!また!? 空港で3回も行ったでしょ?」
「仕方ないよ、この膀胱が小さすぎる。ノミの膀胱なんだよ」
しかし、彼女は元の成句を知らないので、これがウケたことはない。けれど、いつも無視されるやりとりの1つなので、気にしない。というより、僕がこのコトバを使うときは大抵、ウケなど気にしてられない状況なのだ。
「でも、この駅にはトイレないよ」
「うそ!? 信じられない!」
「ないよ。だから我慢して」
「うそー!駅にトイレがないなんて、おかしいよ!」
「本当だよ、自分で探してみれば?」
必死で探すが、この小さい駅のどこにもトイレは見当たらない。空港でもっとトイレに行っておけば良かったと激しく後悔する。
「どうしよう…。ねえ、あそこの木の陰にしてもいいかな?」
僕はロータリーの真ん中にある植え込みの木を指さす。背に腹は代えられない。
「我慢できないの?」
「ムリだよ、死ぬ」
「ああ、もう。バスが来るまでに、早く行ってきて」

東京から約1万km、20時間以上もかけて辿り着いた、彼女の実家がある町シュブルーズ。まさか、その地に降り立って最初にする行動が立小便だなんて。

しかも、この姿を他の一般フランス人に見つかってしまっては、「なんていうことを!日本人のマナーは最低だ!」というイメージを持たれてしまいかねない。急いで用事を済ませる。パリの朝は暗い。日本より緯度が高いせいだ。そのおかげで、こうやって駅前のロータリーで立小便をしていても見つかりにくいのだ。なんと有難いことだろう。そうして残尿感を羞恥心で洗い流し、慌てて彼女の元へと戻る。

「はあ、はあ。バスは大丈夫だよね?」
「うん、まだ大丈夫。本当にコウモリはどうしようもないねえ」
「ごめんね」
僕は日常生活力が無い出来の悪い人間なので、それでも見放さないでいてくれて本当に助かっている。
そうしてバスに乗り、母と弟の待つ家へと向かった。

母と弟

家に着いて挨拶もそこそこに、僕は寝た。パスカリーヌは仕事、ピエールは学校があり、バタバタとした朝の時間を迎えていたからだ。それに、飛行機ではほとんど眠れなかったために、眠すぎた。

スーパー『カルフール』

けれども、結局1時間と寝ていられなかった。様々なことが重なって、ココロが異様に昂っていたからだ(その理由は次の記事で書く)。僕は、とにかく何か食べて落ち着こうと思った。幸いなことに、パスカリーヌの家の真隣がスーパー『カルフール』だ。

カルフール - Wikipedia
世界各地にスーパーマーケットチェーンを展開する、売上世界2位のフランス企業。

ちょっとした探検にもなるし、面白そう。マリーヌに案内してもらいながら入ってみて、まず気付いた。日本のスーパーと違う! それは、入口すぐの場所に「ゲート」があることだ。日本のスーパーでは、商品陳列場所への出入りが自由だが、カルフールでは入り口が決まっている。盗難を防ぐためだろうか。出るときは、もちろんレジ前を通らなくてはいけない。それ以外には出口がないからだ。

様々な食品棚を見てまわる。野菜コーナー。

そして魚コーナー。

これらを見て気付いたのだけれど、どれも「ビニル袋」や「パック」に入っていない。これも日本と違うところだ。日本であれば、野菜も魚も小分けされ、袋かパックに入っていることが多い。そこから考えるに、日本はエコ意識が低いのか潔癖意識が高いのか、どちらかなのだろう。

他にも日本のスーパーと違うと感じたのは、チーズの棚が充実していること。

サラミの棚も充実している。

そして何より、ワインの棚。
「さすがだねえ」僕が言うと、
「当然だよ」彼女が得意げに言う。
そうして、チーズとサラミとワインを持って、レジへと向かう。
んん?

盗難できないようにポールが置いてあるのにはさっきも気づいたけれど、何か違和感がある。
ああ、分かった。
「ねえ、レジの人が座ってる!」
「うん、それで?」
「日本だと、座ってレジしている人を見たことがないよ!?」
「そっか、たしかにそうかもね」

日本は労働に一生懸命な国だ。だから、「座ってレジ打つなんて呑気ね、そんなの仕事じゃないよ」という感覚なのかもしれない。最近になって「ワークライフバランス」というコトバが盛んに言われるようにはなっているけれど、どう考えても日本は「仕事>私生活」のヒトが多い国だ。

それは、OECDデータからも明らかだ。

出所:Data - OECDより作成

日本は、労働時間もとっても長いのだ。フランスとは真逆。

フランスのレジでは、たわいのない日常会話がたくさん交わされた。今回そのレジ店員は、マリーヌの持っているカバン(日本で買った物)を褒め、マリーヌは「隣の彼氏に、日本で買ってもらったの」と答えたらしい。僕はフランス語が分からないので本当か嘘かは分からないけれど、彼女たちが「ふふふふ(笑)」と女性同士の笑いを交わしたことだけは分かった。
その店員さんは僕らの前に並ぶ客とも楽しそうに会話していたので、そうした光景は日常茶飯事なのだろう。

「日本の労働って、やっぱり変なんじゃないかな?」と僕は思った。あの店員さん、けっこう楽しそうだったよ。少なくとも、下の動画みたいに変な大会が開かれる日本のレジとは、比べものにならないくらいに。

参考:日本のレジ大会

レジ大会 - YouTube

追記。
id:stetさんから、こういうご指摘も受けています。

アメリカでの経験ですが、キャッキャウフフするレジは比較的裕福なスーパーであり、底辺が行く店は愛想が悪いことが多いです。

国によっても色々なのかな? 面白い!


つづき
フランス滞在記⑤車内  →彼女の母に言われたコトバ

これまで
フランス滞在記①出発前 →旅のミッションと若年失業率
フランス滞在記②飛行機 →日本のコミュニケーションの前提
フランス滞在記③電車  →日本の治安は素晴らしい・殺人発生率 

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